みなさんこんにちは!
旅先では必ずどこか博物館に入るようにしているKenです。
旅先で博物館に入ると、その土地の歴史や人々の暮らしぶりを、網羅的に知ることができます。
旅の目的は色々ですが、せっかく見知らぬ世界を求めて旅に出るからには何か知的好奇心を満たすアクションがあってもいいのではないでしょうか♪
今回は、龍山寺・中正紀念堂・台北101と並び台北の4大観光スポットとされる「故宮博物院」について紹介していきます!
・故宮博物院:アクセス
・故宮博物院:開館時間とチケット
・故宮博物院:見逃せないお宝
- 翠玉白菜(302)
- 肉形石(302)
- 毛公鼎(301)
- 北宋汝窯青磁蓮花式碗(207)
- 象牙雲龍文套球(106)
故宮博物院:歴史
故宮博物院は、台湾最大の博物館です。
パリのルーブル美術館・ニューヨークのメトロポリタン美術館・ロンドンの大英博物館と並び、世界四大博物館の1つに数えられます。※諸説あり
故宮博物院は台北にある「北部院区」と台湾中南部の嘉義という街にある「南部院区」に分かれていますが、メインなの台北の北部院区です。
故宮博物院は今でこそ台湾にありますが、元々は1925年に北京にある清朝の宮殿だったところで所蔵品を一般公開したのが始まりです。
故宮の名はこの清朝の宮殿を指すわけです。
ですが、日本軍の侵攻を恐れた蒋介石率いる国民政府は、所蔵品を上海や南京といった南方へと移動させていきました。
第2次世界大戦を終えて安定した世界が来るかと思いきや、今度は中国国内で国共内戦と呼ばれる国民政府軍と中国共産党の率いる紅軍の争いが起こりました。
とりわけ価値の高い美術品が、中華民国政府によって台湾に運び込まれました。
そして1965年に故宮博物院が開館、改修等を経て現在に至ります。
このような歴史があるため、台湾にあるにも関わらず故宮博物院では中国の昔の文献や書画、器など多岐にわたる70万点もの美術品を所蔵しています。
中国の文明に触れられることこそがこの博物館の人気の理由であり、中国大陸からも多くの観光客が故宮博物院を訪れているようです。
故宮博物院:アクセス
台北駅から故宮博物院へ向かう場合、ラインカラーが赤の淡水信義線に乗り、士林駅からバスに乗り換えてアクセスすることになります。
台北駅から士林駅までは電車で10分強、ICカードの場合20元(≒70円)です。
士林駅1番出口を出て地図に示すように直進、中正路を右折するとバス乗り場が見えてきます。
ここからバスに乗って故宮博物院大門広場前で降りましょう。
故宮博物院に行くバスの中には、前面の電光掲示板に日本語のひらがなで「こきゅうはくぶついん」と書かれているものもありますから、困ったらこれに乗れば間違いないです。
およそ15分の乗車で故宮博物院に到着します。
料金はICカードの場合15元(≒55円)です。
故宮博物院:開館時間とチケット
故宮博物院は年中無休です。
日曜日から木曜日までは 8:30-18:30、金曜日と土曜日に関しては8:30-21:00が営業時間となっています。
入場料は350元(≒1225円)、学生の場合150元(≒525円)です。
国際学生証を見せた場合にこの価格となるようですが、僕が行ったときは日本の学生証でも学割を効かせてくれました。
現在もこの方法が使えるのかは定かでありませんが、学生の方は日本の学生証を見せてみましょう。
なお、1月1日(元旦)・旧暦1月15日(元宵節)・5月18日(国際博物館の日)・9月27日(世界観光の日)・10月10日(国慶節)・10月17日(台湾文化の日)は入場料が無料となるようです。
また、博物館をより楽しむための音声ガイドを1階のオーディオガイドカウンターで借りることができます。
もちろん日本語の解説もあり、こちらは1台につき150元(≒525円)。
故宮博物院のサイトから音声ガイド付きのチケットを事前予約した場合470元(≒1645円)に割引されるようなので、ガイドを利用したいという方はサイトから予約してみてください!
故宮博物院:見逃せないお宝
しっかり見て回ろうと思ったら1日はかかると言われるほど、故宮博物院は広いです。
ですから、事前に目当ての作品を絞っておくことや、緩急をつけて作品鑑賞を楽しむことが重要です。
ここでは、故宮博物院で必見のお宝を5つご紹介します!
作品名の横にある数字は展示室の番号です。
最初の数字(1・2・3)が何階にあるかを示しているので、参考にしてみてください♪
翠玉白菜(302)
故宮博物院の名物中の名物といっても過言ではないのがこの「翠玉白菜」です。
作者は不明。
中国雲南省あたりを原産地とする、白と緑に分かれたヒスイ原石の彫刻です。
原石元々の色を生かしたこの彫刻は、清朝中期から流行した表現方法です。
葉の上には多産の象徴であるキリギリスとバッタが彫刻されていて、自然らしさや虫たちの躍動感が表現されています。
サイズは長さが20cmほどで、想像していたよりもかなり小さく感じました。
それこそ手のひらに乗りそうな感覚。
ですが、その小ささの中に白菜の葉の瑞々しさだけでなくキリギリスとバッタまで彫り込まれていて、芸術に全く造形のない僕でもひたすら感動でした。
目に焼き付けておこうと帰り際にもう一度翠玉白菜だけを見に3階に上がったのも懐かしい思い出です。
肉形石(302)
故宮博物院で白菜に並ぶ名物が、こちらの角煮「肉形石」です。
翠玉白菜と同じく302号室に展示されているので、翠玉白菜を見た流れでそのまま見ることができます。
石英の結晶が集まった玉髄と呼ばれる鉱石を、赤茶色で染めた作品となっています。
サイズは高さ幅ともに6cmほど。
皮と脂身、肉の質感が忠実に表現されていて、本物の豚の角煮と見間違えてしまうかのようなクオリティでした。
毛公鼎(301)
2800年以上前に作られたという毛公鼎。
元々料理に使われた青銅器だったものが、次第に権威を象徴する物に変わっていったようです。
この毛公鼎の内側には497文字に及ぶ銘文が刻まれていて、周王が毛公一族を讃えたものになっています。
北宋汝窯青磁蓮花式碗(207)
北宋汝窯青磁蓮花式碗は北宋の時代(960年から1127年)に国の窯としての機能を担った汝窯で作られた青磁器です。
汝窯は哥窯・官窯・鈞窯・定窯と並び宋代の五大名窯として知られる釜の一つで、汝窯で作られた器はスカイブルーの釉薬が特徴です。
汝窯で作られた青磁器は現存するものが少ないという事情も合わさって、希少価値が高くなっています。
北宋汝窯青磁蓮花式碗はその名の示すように、10枚ある蓮の花びらをモチーフとした作品で、形の柔らかさや温かみを感じる青色が美しかったのを覚えています。
象牙雲龍文套球(106)
19世紀、清の時代に作られたという象牙雲龍文套球。
100年をという歳月を要して彫られたと言われています。
象牙を球体にしてから穴を開けて、内側から外側の球へと彫っていったそう。
全部で20層近くあると言われ、全てが回転するというから驚きですよね。
彫刻の緻密さに圧倒されました。
まとめ
今回は、故宮博物院についてご紹介しました。
歴史的背景や見逃すわけにはいかないお宝についてまとめてみましたが、いかがでしたか?
4千年に及ぶという中国のお宝が集まっているからこそ、こんなにも人気の高いスポットなのでしょう。
ここでご紹介したお宝以外にも、もちろん多くの味のある芸術品が展示されていますので、ぜひ自分の目で味わってみてください!
==画像提供==
@runa.suzuno様
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